「デスクトップ検索」というキーワードが流行っているみたいです。
Google、AOLが相次いで同機能を備えたアプリケーションのリリース
を予定していますし、WindowsにおいてもLongHornではWinFSが同様
の機能を備える予定です。(もっとも、初期リリースのLongHornでは
WinFSのフル機能実装は見送られてしまったようですが)
以前にリッチクライアントに関する考察でも書きましたが、ユーザー
の利便性ということを考えた時にローカルリソースやローカルデータ
の活用ということが今後キーポイントになってくると考えています。
これまでは「外部からの情報を如何に迅速にかき集めてくるか?」と
いうことに力が注がれてきましたが、これからは「かき集めた情報を
如何に生かしていくか?」に力点がシフトしていくということだと思
います。
ここ最近でにわかに注目されるようになったデスクトップ検索ですが
良く考えてみるとMacOS8.5から導入されたSherlockでは既に同様の
コンセプトを実現していたように思います。ローカル検索とインター
ネット上の検索を透過的に扱うという考え方を同時の段階で既に具現
化していたという点ではやはりMacOSのユーザビリティに関する先進
性を感じます。MacOS Xではより高度なメタ情報検索に対応したSpot
Lightも搭載しています。Sherlockの「内容で検索」(ローカル検索)
とSpotLightとの使い分けが良く分かりませんが、いずれにしてもコ
ンセプトではWinFSと同様のレベルに達していると認識しています。
元来、MacOSでは各ファイルは「データフォーク」という実データ部
分と「リソースフォーク」というメタ情報部分の二つを持っています。
拡張子によってファイル種類を判別するというMS-DOSからの流れを
組んだWindowsと比較して、MacOSは高度なデスクトップ検索を実現
するという点で、OSの基本設計のレベルで優位性があるといえます。
ボクもMacユーザーだった時期があったので、MacOSには愛着があり
ます。ユニークな先進性を失うことなく、今後も個性的な発展の道
を進んでいって欲しいと思っています。