ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

JBOSSのBPMミドルウエア



JBOSSがついにBPMミドルウエアをリリースしました。JBOSSアプリケーション
サーバー同様にLGPLライセンスに基づいたオープンソースとなっています。


http://www.jbpm.org


このjBPMですが、JBOSSアプリケーションサーバーだけでなく、一般のJ2EE
アプリケーションサーバーにデプロイすることが可能です。現時点ではBPM
ミドルウエア実装の一つでしかありませんが、将来的に以下のような魅力的
なロードマップが提唱されています。
JBOSS IDEBPMダイアグラムを描画する機能が追加され、ソースコード
 との間のラウンドトリップ開発が可能になる
・「WEBアプリケーションビルダー」という機能を用いて、作成したワーク
 フローの沿って実行されるWEBアプリケーションを生成し、JBOSS Nuke
 のようなポータルアプリケーションにデプロイできる
BPELを将来的にサポートする
特に3点目は業界標準への準拠という点で重要なポイントです。BPELに準拠
したワークフローを扱うことのできる製品は現時点ではWeb SphereやWeb
Logicのような商用製品に限られますが、jBPMBPEL対応することによって
BPMの市場においてもコモディティ化が進む可能性が出てきました。


CMSの世界では既に製品はコモディティ化が進んでおり、プロダクトだけで
収益を上げることが難しくなっています。昨今のコンプライアンスへの重要
性が高まるにつれ、CMS市場における価値提供はプロダクトそのものよりも
法令に基づいた社内情報の管理方法の提案といったようなコンサルティング
要素が色濃くなりつつあるのが現状です。


BPM市場においても専門ベンダーの高価な製品が主流であるのが現状ですが
jBPMのようなプロダクトの出現によってCMSと同様のシナリオと辿る可能性
も否定できないのではないかと感じています。