ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

JBIがJCPのパブリックレビューを通過



通過はしたのですが、IBMとBEAは棄権したとのことで、
Web Service関連ではお馴染みの「仕様の分裂」がまた
も起こってしまわないかと余計な心配をしてしまいそう
ですが、現時点ではそういう状況ではなさそうです。


確かにIBMはすでにWSIFを提唱しており、クライアント
やサーバー側のコンポーネントのコードの中にネットワ
ークバインディングに関する事柄がハードコードされな
いようにビジネスロジックとトランスポートを分離する
という観点ではJBIとの類似点が多いかと思います。


ただし、IBM/BEA共にJBIに異論を唱えたというよりは
「謳われているようなコンポーネント間のインターオ
ペラビリティを本当に実現できるのかどうかが現時点
ではまだ見えない」ということのようです。要は様子
見の段階ということですね。確かに思想としては理解
できますが、開発時には具体的にどのようなステップ
を踏むことになるのかが良くわかりません。 (単にボ
クの勉強が足りないだけかも知れませんが...)


ちょっと気になるのはJBOSSのTom Baeyens氏のコメントで、
「JBIはJBOSSマイクロカーネルアーキテクチャに類似して
おり、その点でのシナジーが期待できる」といったことを述
べています。JBOSSアーキテクチャAOPとも相性が良いで
すが、JBIやAOPといった 「動的かつ簡易なコンポーネント
の組み上げ」が可能になってくると、一枚岩のAPサーバーと
いうものはもしかするとだんだんなくなってきて、最小限の
カーネルの上にセキュリティやトランザクションなどの各種
コンポーネントが載せられた積み木のような存在がむしろ
普通になってくるのかも知れませんね。