ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

Googleスプレッドシート試用しました



先日エントリしたGoogleスプレッドシートを試用してみました。


まだ初期段階ですので現時点で判断を下すのはさすがに早計です。
とりあえず、気づいた点やこうなったらいいなという点をメモ的
に書いておくことにします。


全体の動作ですが、「重い」といった印象は受けませんでした。
マシン環境や負荷状況も関係してくるので一概に言えませんが
現段階ではマイナスポイントになることはないかと思います。


データの共有についてはかなりハイレベルと感じました。セル
単位で排他制御をしているようで、基本的には最後に編集した
内容がセルに反映されます。異なるセルの編集であれば互いに
干渉せずに行えます。他人の編集が反映するスピードもかなり
早く、通常のチャットと同じくらいで反応します。


スプレッドシートとしての機能自体はこれから充実していくの
だろうと思います。今後対応して欲しい機能を挙げてみると、


・数値や日付をあるセルに入力し、それをドラッグすると、
 続く数値や日付を自動インクリメント入力してくれる機能


 これはエクセルでは誰もが良く使っていると思います


・Sumなどの集計関数を複数選択したセルに掛けた場合、
 計算結果を下端や右端のセルに自動で入力して欲しい


 現在は計算式がセルに入力され、そこでリターンキーを
 押すことで実際の数値が入ります。式内容を確認できる
 というメリットがあるのは確かですが、式内容確認表示
 の際にうっかり他のセルをクリックしてしまうと、その
 セル名が計算式に入ってしまうので、エクセルに慣れた
 ユーザーにはやや冗長な動作かも知れません。


・メニューの操作履歴反映ないしはカスタマイズ
 操作メニューは「Format」「Sort」「Formulas」の3つの
 タブに分かれていますが、Sumを使う場合はデフォルトの
 「Format」を「Formulas」に切り替えないといけません。
 頻繁に使う操作は履歴に基づいてトップに表示されるか、
 あるいはユーザーが自分でカスタマイズできると操作性
 がだいぶ上がるように思います。


・グラフやマクロの保持
 グラフやマクロの機能そのもののサポートはさすがに
 現段階では無理でしょう(^^)
 エクセルの代替を目指すのか、共有機能を持った簡単な
 計算帳と位置づけるのかによって決まってきます。
 ただ、せっかくxlsファイルのインポート/エクスポート
 機能があるので、元のxls文書にあったグラフやマクロ
 はそのままにしておいてもらえると嬉しいです。
 グラフやマクロを持つxlsファイルをインポートして、
 再度エクスポートすると全て消えてしまっていました。
 「Googleスプレッドシートでカバーしていないエクセル
 の要素はそのまま触らない」という対応だけでも用途が
 かなり広がってきます。今後の市場予測プランを策定中
 に元版のエクセルを皆で共有して、チャットをしながら
 数値の妥当性を検討しつつリアルタイムで変更し、その
 結果をエクスポートして皆にレポートするという使い方
 もできそうです。グラフやマクロの保持は是非とも検討
 していただきたい機能です。


モノとしての機能ももちろんですが、誰をターゲットにして
どんなビジネス展開を考えているのか、GMailと同様に個々
の企業向けのアプライアンス提供に落ち着くのか、それとも
Office Liveのようなモデルを考えているのか、その辺りも
要注目ですね。