ちょっと前になりますが、「bizma!」という中堅・中小向け
IT情報サイトの特集記事にて運用管理ツールについて
コメントさせていただきました。
http://www.bizma.net/content/0806/43/
運用管理と言っても、その範疇はサーバ監視、ネットワーク監視、
資産管理などかなり広範に渡っています。
そこで、記事中にあるように「目的」と縦軸、「対象」を横軸にして
整理してみました。
ここ最近では上記の軸の中に収まらない「コンプライアンス」や
「セキュリティ」といった全社横断的ニーズが顕著になってきている
ように思います。
実際、日立のJP1や富士通のSystemwalkerといった統合型製品は
コンプライアンス対応や情報漏えい防止などをアピールの力点に
置いてきています。
その一方で、ピンポイントのニーズに応える使い勝手の良い製品が
多数存在しているのも中堅・中小企業における運用管理ツール市場
の面白いところです。
代表的な例では
MOTEXの「LanScope Cat」(主にネットワーク監視)
SAY Technologiesの「BOM」(サーバ監視)
クオリティの「QND Plus」(資産管理)
などといったものがあります。いずれも操作が簡単で中堅・中小企業の
専任でないシステム管理者でも手軽に扱えるように配慮されています。
当面は企業サイズに応じて統合型製品とピンポイントのニーズ向け製品
が共存していくことになるでしょう。
今後注目しているのは仮想化環境における運用管理、その中でも仮想環境
に対する「メンテナンス」です。
すぐにニーズが顕著になりそうなのは仮想ディスクに対するデフラグです。
仮想ディスクの設計によってはデフラグをすると逆に使用物理ディスク領域
が増加してしまうこともあります。
(使用済みサイズが設定された仮想ディスクサイズに達していなければ、
デフラグによって新たに空き領域が確保されてしまうことがあるため)
既にネットジャパンの「PerfectDisk 2008 for VMware」のように仮想ディスク
のデフラグに対応した製品も登場してきています。
仮想化環境と物理環境の双方を手軽に管理できるツール群が整い、仮想化による
サーバ統合が加速したタイミングで、あらためて運用管理ツール市場を整理して
みたいと考えています。