ITmediaエンタープライズにクラウド関連
の記事を寄稿させていただきました。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0901/20/news008.html
クラウドについてはISVやSIerの既存ビジネス
を脅かすものという論調もあります。
ですが、本質的にはクラウドは情報システムの
構築・運用の新たな選択肢の一つに過ぎないと
考えています。
ISVの場合、自社製アプリケーションをクラウド
に載せるか否か?というAll or Nothingの選択
ばかり考えてしまいがちですが、パッケージと
サービスを組み合わせるという選択もあります。
ウイルスチェックのパターンファイルをクラウド
側に配置して共有することで、迅速かつ高精度
なチェックを可能にするなどがその一例です。
SIerに関しても、クラウドによって受託システム
開発が消滅するということはないと考えています。
ユーザにとって、クラウドを採用するかどうかは
「何処でシステムを構築・運用するか?」という
選択の問題であり、そこでのSIerの役割は本質的
には変わらないはずです。もちろん、PaaS基盤が
成熟することによって、プログラミングにおける
抽象度がさらに上がり、サービスの組み合わせで
システムを構築する機会は増えていくと思います。
ですが、それは道具の種類が増えるというだけで
コーディングがゼロになるわけではありません。
現在のシステム構築・運用スタイルとクラウドを
対立するものとして捉えるのではなく、クラウド
を新たな選択肢の一つと考え、そこに新しい機会
を見出すという観点も重要ではないかと思います。