連載の第三回は基幹系システムにおけるSaaS活用です。
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/0907/09/news01.html
「情報系はSaaSに適しているが、基幹系は適していない」
というのは良く言われることです。確かに扱うデータの
秘匿性であったり、ERPにおいてカスタマイズが多い実態
を考えると、概ね当てはまることではあります。
ですが、システムの運用形態を考える際にはシステム側の
定性的な特性だけでなく、
・自社のビジネス環境と当該システムの関連性
・当該システムの自社におけるライフサイクル
という視点での検討も必要です。
この二つの要素を軸にして考えると、全く同じ基幹系
システムであっても、時期(システムの年齢)や自社
が置かれているビジネス環境によって、SaaSへの移行
が適していたり、適さなかったりと変化してきます。
こうした「ビジネス環境」や「時間軸」といった要素は
現在のSaaSの論議の中で抜け落ちてしまっている点では
ないかと個人的には考えています。
本記事がシステムの定性的な面だけでない広い観点での
SaaS検討の一助になれば幸いです。