ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

NTTコミュニケーションズ取材記事:モバイル端末について



NTTコミュニケーションズの「データから見るICT」で
モバイル端末に関する取材記事を掲載いただきました。
http://www.ntt.com/bizon/data/data_003_mobile_001.html


ボクのコメントは最後のページに引用いただいていますが、
スマートフォンを企業が活用する際に重要となるポイント
として
1. 業務の網羅性
2. 端末の管理性
を挙げています。


中堅・中小企業の場合にはWeb化されていないシステムも
少なくなくありません。スマートフォンを活用するために
既存システムに手を加えるというのも負担が大きすぎます。
そうした理由で外出中に行えない業務が一つでもあれば、
結局は「ノートPCの方が確実」ということになりがちです。
「必須の業務を一通り網羅できるようになるか?」は中堅・
中小企業におけるスマートフォン普及の最も大きなファクタ
ではないかと考えています。


上記以外にもう一つ盲点になりがちなのが、
「自社固有のアプリ配布経路の確保」
です。


現在のスマートフォンではアプリケーションはOS提供元や
キャリアが提供するマーケットプレイスを経由してアプリ
を導入する形態が主流となっています。ですが、この方法
は企業が自社内向けにアプリを配布するといった場合には
適していません。


iPhoneでは「iOS Developer Enterprise Program」という
社内向けにアプリ配布が可能な手段が含まれるライセンス
があるのですが、対象となる条件を見ると中堅・中小企業
の利用は今のところ想定されていないようです。


この「アプリ配布」の課題もスマートフォンの企業利用と
いう点では今後注目しておくべきポイントかと思います。