少し前にTVで面白い話題を見ました。
クモの糸というのは自然界で最も強い糸だそうで、タコ糸と比較しても
何十倍もの強度があるのだそうです。そこで考え出されたのが「クモの
遺伝子を組み込んだ蚕が吐き出す糸はクモの糸の強度を引き継いだ絹糸
になるのではないか」という試みです。もしそれが実現すれば、今より
もずっと丈夫で長持ちする衣服ができるようになるそうです。
実際にやってみたところ、実験は大成功でクモの糸と同程度の強度を持つ
絹糸を吐き出す「スパイダー蚕」が誕生しました。このスパイダー蚕、普
通の蚕と違って暗闇で目が赤く光るのが特徴なのですが、不気味に赤く光
る目にはちょっと異質な生き物の雰囲気を感じました。
いわゆる遺伝子操作ということになりますが、うまく活用すれば人間には
大きな恩恵をもたらします。ですが、このスパイダー蚕もまだ気づかれて
いないとんでもなく危険な性質を持っているかも知れないので油断は禁物
です。
「遺伝子操作」というと大げさですが、よくよく考えれば「品種改良」と
か「掛け合せ」というのもやっていることの本質は変わらない気がします。
最近、コリーの顔かたちをしているけれども体つきはミニチュアダックス
になっている犬を良く見かけます。ボクはもっぱらネコ派なのですが、短
い脚でテケテケとお尻を振りながら小走りする姿は何ともいえずかわいい
ですね。
大豆とかトウモロコシといったような食べ物においては遺伝子操作はとて
も嫌がられていますが、ペットの品種改良は問題なしということで、何と
なく人間のエゴを感じなくもないなぁと思いました。