ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

PaaSによるアプリ開発環境は情報系のクラウド化を促進するか



ITproACTIVE連載第五回です。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Active/20120410/390394/


今回はメールやグループウェアといった情報系システムとクラウド
の関係について、調査データを元に考察しています。


情報系システムは技術的な観点ではクラウドへの移行が容易である
ように思えます。
ですが、中堅・中小企業においては「慣れ」の問題や、クラウドが持つ
スケールメリットを享受できるだけのシステム規模を持たないといった
理由で「既存システムをクラウドへ移行する」という選択を取りづらい
のが現状です。


一方で、情報系システムのあり方に「外側」から影響を及ぼそうとして
いるものが、ユーザ企業自身が作成する簡易なアプリケーションです。
ちょっとしたプロジェクト管理、ちょっとした顧客管理などを比較的
規模の小さな部署単位で短期間に構築/運用するものが該当します。


従来、Microsoft Excel/Access(小規模企業)、FileMaker(中規模中心)、
Lotus Notes/Dominoの独自データベース(中〜大企業)によってカバー
されてきたこれらの領域を実現する手段として、Force.comやkintoneと
いったPaaSが台頭しつつあります。


さらに、一般消費者が持つスマートデバイスを活用したキャンペーンや
アフターサポートといった活用が進めば、昨今注目を集めている「BaaS」
(Backend as a Service)上で、こうした簡易なアプリケーションが構築/
運用される可能性もあります。


こうした「クラウド上に構築される簡易アプリケーション」が普及すれば
スケジューラなどにおいてこれらと連携する必要のある情報系システムに
おいてもクラウドへ移行する可能性が高まってきます。


記事中ではその辺りの流れについて、ユーザ企業が抱える課題やベンダ側の
意向などを踏まえながら考察しています。


ご参考になりましたら幸いです。