ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

キーマンズネット「クラウドはどれだけ有効なのか?」



キーマンズネットクラウド関連記事を寄稿させていただきました。
http://www.keyman.or.jp/3w/prd/92/30003292/


今回は「ユーザ企業が抱える課題とその解決において
クラウドがどう活用できるか?」という観点で書いて
みました。


クラウドはIaaS/PaaS/SaaSを含んだとても広い概念なので、
メリットやデメリットを論じる際にも「どのシステム階層の
話をしているのか?」を常に明確にする必要があります。
さらにユーザ企業の規模によって、適している提供方法も
異なってきます。


もう一つ重要なのが「得られた成果は本当にクラウド
あることに起因しているか?」を正しく見極めるという
ことです。「構築に長期間を要するシステムがクラウド
によって数カ月で完成した」といった場合には
・インフラの調達期間を短縮できたことによって得られた成果
SaaSを雛型とし、それに業務を合わせたことで得られた成果
など様々な要因があるかと思います。


前者はITリソースを迅速に調達できるクラウドのメリットが
直接的に働いたものといえます。一方、後者は同様のアプリ
ケーションを土台とすれば、社内での構築/運用の場合でも
同様に得られるであろうメリットです。


後者だけをクラウドの主要なメリットであると認識してしまうと、
本当は自社内運用で問題なく達成できたことを無理にクラウド
実現しようとしてしまい、システム連携などの点で逆に苦労して
しまうといったことも起こり得ます。


本記事がクラウド活用を検討する際の諸々の
チェックポイント集として役立てば幸いです。