ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

2010年に有望な3分野



週刊BCN2月1日号にて、「SMBで
2010年に伸びる分野」について
コメントさせていただいた記事
が掲載されました。


http://biz.bcnranking.jp/article/explanation/1002/100204_121706.html


昨年から引き続き、クラウドやXaaSに関する
ニュースをほぼ毎日のように目にします。
ですが、ユーザ企業が利用するITリソースは
Web化された業務システムだけではありません。


各社員のPCや、部署単位に導入されたファイル
サーバなどといった身近なIT機器の管理/運用も
見落としてはいけないポイントです。


2010年は上記のような「当面自社内に置かれる
ことになるであろうITリソースの運用管理」に
注目が集まると予想しています。


大企業ではシンクライアント導入やストレージ統合
などが上記の課題に対する解決策の一つとなります。
ですが、中堅・中小企業ではハードウェア入れ替え
を伴う施策を実施することは困難です。その結果、
既存のハードウェアに影響を与えず、手軽に導入が
可能なソリューションが求められることになります。


記事中で触れられている三つの分野のうちの二つ、
「PC」と「ファイルサーバ管理ソリューション」が
まさに上記に述べたことの具体例です。


三つ目の「モバイル機器向けSaaS型サービス」については
注意が必要です。これは業務アプリケーションをスマート
フォンで利用可能にするといった最近良く見られる動きを
指したものではありません。


訪問介護やビル警備などの屋外で実施される業務において
実施状況を把握し、的確な人員配置/管理を行うには相応の
投資が必要です。
そこで、SaaSの利用でサーバ側のシステム投資を低く抑えて
さらに個々の従業員が所有する携帯端末を活用すれば、全体
の投資額を低減させることができます。
業種特化したソリューションは対象となるユーザ企業が限られる
というデメリットはありますが、業務に直結しているため説明が
しやすく、ユーザ企業側も導入の優先度を挙げやすくなります。


このように「SaaS+携帯端末」を活用し、個別業種に特化された
ソリューションを提供するという取り組みが有効ではないか?と
いうのが三つ目のポイントの主旨です。


この三つ目のポイントについてはTechTargetのSaaS連載の最終回
でも触れていますので、合わせてご参考になれば幸いです。
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/0912/24/news01.html