ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

SDOはちょっと紛らわしい



先週はBorland Conference2004が開催されました。
そこで発表されたのが、これまでの「ALM(Application Lifecycle Management)」
に続く「SDO(Software Deliverey Optimization)」というコンセプトです。
ソフトウエア開発を一つのビジネスプロセスと見なして、品質・納期・コストの
全てにおいて最適化を図るための基盤を提供するといった概要のようです。
既存製品であるJBuilder,Together,Optimizeit,CaliberRM,StarTeamを土台とした
「Project Themis」に加え、企業内の様々なロールに対して管理機能を提供するポー
タルとしての役割を担う「Project Hyperion」さらにポートフォリオマネジメント
といった経営層の利用を考慮した「Project Prometheus」といった枠組みで構成さ
れるとのことです。HyperionやPrometheusについては興味津々といった感じですが
残念ながら現時点では具体的な情報はあまり出されていないようです。


このSODですが、IBMとBEAがJSR235としてサブミットしているデータアクセスに関する
仕様である「Service Data Object」も同様にSDOなのでちょっと紛らわしいですね。
SDOは種々のデータソースを統一的に扱うことができ、Beanとのデータのやりとりが
しやすいということもあってJSFとセットで紹介されることが多いようです。


他にも紛らわしい用語はいくつかあります。BTOというと普通は「Built To Order」の
略ですが、Mercuryが最近提唱しているBTOは「Business Technology Optimization」
です。これは製造業における品質管理の考え方をソフトウエア開発に適用して、テスト
工程だけでなくメンテナンスも含めたより長いタイムスパンに渡って効率的な管理を実現
しようというコンセプトです。最初は顧客ニーズに合わせてテストシナリオを作成して
くれるサービスを開始するということなのかと勘違いしてしまいました(^_^)


3文字略語がやたらと多い業界なので、振り回されないように気をつけないといけないですね。