ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

ダークヒーロー



夜が似合う「ダークヒーロー」が結構好きだったりします。
具体的には「バットマン」と「デアデビル」ですかね....
実はこの二つ、主人公に多くの共通点があるんです。


1. 幼い頃に目の前で親を殺されている
2. 悪事に対して異常なまでの憎しみを持っている
3. 表の顔では社会的に高い地位にある
  (バットマンブルース・ウェインは資産家、デアデビル
   のマット・マードックは弁護士)


そもそも、夜な夜な変な格好をして暴れ回るということ自体
普通ではないわけですが、幼児期の体験がある種のトラウマ
となり、それが彼らを突き動かしているようにも感じます。


「世のため人のため」、というよりは「自分自身の中にある
ものとの葛藤」みたいな人間ドラマが両者に共通して流れて
いるのが魅力の一つです。


特にデアデビルでは弁護士という立場でありながらも、公判
では裁ききれない悪事に対して、自らも力(暴力)を行使して
正義を貫こうとします。ですが、その正義も自分だけの欺瞞
なのではないかと思い悩み、神父に許しを請い、身体の痛み
を鎮痛剤でやわらげつつも戦いに赴く姿が描かれています。
デアデビルは巷ではあまり評判の良くない映画みたいですが、
こうした主人公マットの心の奥底をさりげなく描写している
場面に注意して観てみると、なかなか奥深いものを感じます。


バットマンも元々は幼少期の恐怖体験を克服しようとして
自らを戦いに駆り立てるというテーマがあったのですが、
ここしばらくは敵役にシュワちゃんジム・キャリー
ユマ・サーマンといった豪華キャストを迎え、ブルース役
はイケ面俳優が入れ替わり立ち代り演じるといった形で、
エンターテイメント色が強くなってきていました。ですが
ここに来て原点である上記のテーマに正面から取り組んだ
バットマンビギンズ」が公開されるということで大いに
期待です。(師匠役でリーアム・ニーソンが出てますが、
どうしても「クァイ・ガン・ジン」に見えてしまうのは
ボクだけでしょうか? 笑)


「戦う」ということは相手も自分も傷つくことですので、
自分自身の中に強烈な根源がない限りは成しえない行為の
ように思います。理不尽ではあるけれど、主人公が対峙せざる
を得ない何かしらの動機や背景がある方が物語としては深みが
出てきます。


「スーパーマン」のような明るいヒーロー映画がどうも苦手
なのはそのあたりにあるみたいです。ただ、スーパーマン
関してはそもそも他所の星のヒトなので、人間とは全く違う
価値観でサービス精神が旺盛なのかも知れませんね(^^)
ちなみに「スーパーマン」も新作が作成中だそうです。


ダークなのか、明るいのか、微妙なのが「スパイダーマン
でしょうか。主人公のピーターは自分が得た力を「呪い」と
表現しており、忌み嫌う面がありながらもアイデンティティ
の拠りどころとしている側面もあったりしてなかなか複雑です。
「力を持つものに課せられた責任」(と第一作で父に言われる)
を果すことと平行して、自分自身の探求が描かれているのが
特徴的です。バットマンのブルースやデアデビルのマットが
年齢的にも既に自己をある程度確立してしまっているのに対し
スパイダーマンのパーカーはまだ思春期です。しばらく連作に
なるとのことなので、MJとの恋路も含めてパーカーが自己を
どう確立していくのか?という視点で観てみるのも面白いの
ではないかと思います。


じゃあ、日本の仮面ライダーウルトラマンはどうなのか?
ということになってきますが、こちらは上記に挙げたモノより
はるかに長い歴史もありますので、それなりに面白い視点が
たくさんあります。
それを書き出すと長くなってしまいそうなので、またの機会に
触れてみたいと思います。


P.S.
  『コテコテのITの話題が続くと思ったら、いきなり映画や
  格闘技の話が飛び出してくるのは何でなの?』と会社で
  訊かれたことがありますが、『アタマの中がそうなって
  しまっているので....』というのが正直なところです(^^)
  日常の会話もこんな感じだったりします。まあ、カタいITの
  話ばかりですと肩が凝りますので、こうした話題も気分転換
  にはいいんじゃないかと思っています。