ERP連載第三弾は建設業の事例です。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0807/29/news011.html
このケーススタディではWeb化の効用やグループウェアなどの情報系
アプリケーションとの連携を成功要因として挙げています。
ですが、中堅・中小全体の傾向から見ると、大多数はまだC/S形態が
主流ですし、情報系アプリケーションとの連携例もごくわずかです。
販売管理とCRM/SFAとの連携や生産管理とSCMとの連携にいたっては
中堅・中小企業においては当分先の話になりそうです。
建設業の場合には
・データ入力を行う拠点が散在している。
・日当による手当て等の独特の商習慣があるため、
早期にオフコン上での独自開発を導入している。
・上記オフコンシステムが社内外のスムースな
情報共有の妨げになっている。
といった背景があるため、今回取り上げたようなERP周辺の整備が
重要なポイントとなってきます。
建設業の場合には来年春から施行される工事進行基準会計が
一つの起爆剤になっていますが、第二弾で取り上げた「食の
安全」を意識した卸売/小売でのトレーサビリティ強化など、
他の業種においても基幹業務システム及びその周辺の見直し
に取り組む機会は今後増えていくと予想しています。
大企業で行われているようなERPを中心とした全体最適への
取り組みが中堅・中小にも徐々に浸透していくのかどうか?
その辺りを引き続きウォッチしていきたいと考えています。