ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

ドミノピザのロイヤルカスタマー戦略(?)



ピザが好きなので、月に一回くらいのペースで食べています。
毎回15%引きの割引券をもらえるので、ドミノピザと決めているのですが
それを抜きにしたしてもドミノピザがいいなぁと思う理由があります。


1. 味に絶対の自信を持っている
ピザの入っている紙箱の横面を良く見てみると「万が一、ピザにご満足
いただけない場合には代金をお返しするか、新しいピザを焼いてお届け
します」といったことが書かれています。「不備があった場合」ではなく
「ご満足いただけなかった場合」となっているところが、すごいなぁ
と思うわけです。そう言えば、少し前に秋葉原に新しいラーメン屋さん
がオープンしていました。秋葉原は「九州じゃんがらラーメン」など行列
のできるお店があったりして、実はラーメン激戦区だったりします。
そんな中のオープンでしたが、「是非味わっていただきたいので、通常
の半額でご提供します」みたいな触れ込みでした。本当に自信があるの
であれば、ドミノピザと同じように「マズイと思われたお客様には半額
お返しします」とすればいいんじゃないかなとその時に思いました。
何となく気が乗らず、結局そのお店には一度も行っていません。配って
いた半額チケットを受け取っていた人はほとんどいなかったので、もしか
したらもうなくなってしまっているかも知れません。下手な妥協をせず、
真摯に自信を伝えることの方が大事なんだなと思いました。


2. カスタマーケアが厚い
つい先日ドミノピザから封書が届き、中を開けてみると1000円分の割引券
と営業本部長名義のお詫び文が入っていました。先日の配達が遅延して
しまったことについてのお詫びの内容でした。確かにその前の週末は
大雨で、配達に時間がかかったのですが、注文時に「50分くらいかかり
ますがよろしいですか?」と訊かれてこちらは承諾していますし、実際
には40分程度で届いたので何も不満に感じることはありませんでした。
まあ、実際のところは遅延やクレームがあった顧客を個別にチェックす
るのも大変なので、大雨の週末で悪天候の中で注文が多く全体的に遅延
が発生していた場合には、一定以上の注文量のある顧客に対して漏れな
く送付しているのだとは思います。ただ、その割引券送付が印象深かった
のは、お詫び文の中の「本来ならばお伺いしてのお詫びをするべきとこ
ろですが....」という一文と、同封された割引券は他の各種クーポンと
併用が可能であることでした。前者はお決まりの文面と言ってしまえば
それまでですが、以前に多発した個人情報流出のお詫びとしての商品券
送付などではこのような文面はボクの身の回りでは見かけませんでした。
後者についてもお詫びの割引券を送ってもらえる場面は他にもありますが、
往々にして裏面で小さな字で「他のクーポン券との併用はできません」
と書かれていたりします。 冒頭に書いたようにいつも15%引きのクーポン
があるので、併用ができない割引券をもらったとしてもあんまり嬉しく
ないわけです。その点、先日の割引券はクーポンを多用している常連客
に対してもきちんとお詫びになるような配慮が感じられました。


ということで、こういったアクションを取られてしまうと「たまには
他のピザ屋にしてみようか」という気分になったとしても、何となく
ドミノピザに申し訳ないような気持ちになってしまったりします(^^)
同社のロイヤルカスタマー獲得戦略にどっぷりハマッてしまっている
わけですが、実際のところ美味しいので「ま、いいか」と思ってます。


業界も商材も全く異なりますが、このような自社商品に対する絶対の
自信と手厚いカスタマーサービスの精神には学ぶべきところが多いな
と感じました。


ちなみにドミノピザの回し者ではありませんので、誤解なきよう(笑)