ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

運用管理もOSS



自社プロダクトの試用や評価をより手軽に行っていただくために
オンラインでそういったサービスを提供しようと考えています。


そうなって今更ながら思ったのが、システムの運用管理の仕組み
をしっかりと考えないといけないなぁということです。
クールな動きのUIとか、先進的なアーキテクチャでの開発などと
いったことは興味も沸きやすく日頃から注目しやすいわけですが
運用管理はそれらに比べると地味なので、ややもすると優先度が
低くなってしまうということも起こりえます。


これまではそうしたことを考えるたびに「システム管理のミドルウェア
といってもコストが....」といったことがネックになってお手製ツール
などで何とか間に合わせるということもあったわけですが、最近では
運用管理の分野にもOSSの波が押し寄せてきているみたいです。


中でもHinemosは国産ということもあって、今後の発展に期待です。
リポジトリにはOpenLDAPを使っているのですが、直接JNDIのLDAP
プロバイダを叩くのではなく、BMPのEntitiyBeanでアクセスする
設計になっているとのこと。この部分は運用管理用途だけでなく、
LDAPへの参照の実装を柔軟にしたい場合に応用が利きそうですね。
クライアントはEclipseを使っており、パースペクティブをうまく
活用することで、複数の管理情報を見やすく配置できるビジネス
コクピット的な機能を実現しているようです。ボクもEclipseRCP
を活用していますが、「ユーザーの権限に応じて適切なビューを
選択的に表示させる」といったこともパースペクティブを使えば
スマートに実現できるというのがEclipseRCPを使っている大きな
理由の一つです。JFreeChartを使っているようですが、参照する
データによってはBIRTなども選べるようになると面白そうです。


もちろんOSSだからといっても構築コストは掛かるわけですし、
機能面でも商用製品と完全に互角というわけではないようなので
安易に運用管理コストが大幅に低減すると期待するのは禁物です。
ですがこうした動きがさらに活発になれば、IDEにおいてEclipse
が起こしたのと同じようなことが運用管理の分野でも起きるかも
知れません。
Hinemosを始めとするOSSのシステム管理ツールの動きには今後も
注意を払っておきたいと思います。