TechTargetのシンクライアント連載第三回(最終回)
がアップされました。
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/0811/25/news04.html
シンクライアントの課題と合わせて、新しいシンクライアント
の形ともいえる「VMWare View」について少し触れています。
今後注目すべきなのはデスクトップ仮想化とアプリケーション
配信の組み合わせによって、既存クライアント環境をH/W投資
を伴わずセキュアかつ柔軟(どこでも使える)にすることです。
Microsoftはデスクトップ仮想化ではMED-V(旧kidaro)、
アプリケーション配信ではApp-V(旧SoftGrid)を擁して
この分野に本気で取り組もうという姿勢を見せています。
VMWareもアプリケーション配信のThinAppを買収し、
CitrixのXen App対抗策を講じようとしています。
SymantecもAltirisやAppStreamの技術を用いて、
この分野での存在感を少しずつ増してきています。
こうした動きはSaaSにも少なからぬ影響
を与えるのではないかと予想しています。
これまでSaaSで話題に取り上げられていたアプリケーション
の大半はブラウザ上で利用するWebアプリケーションでした。
ですが、デスクトップ仮想化とアプリケーション配信
によって既存のデスクトップアプリケーションを安全
かつ場所に依存せずに利用することが可能になります。
すると、無理にWeb化を行う必要がなくなり、現在利用
しているデスクトップアプリケーションをSaaS形態で
そのまま利用することが可能になります。
こうした動きはまず大企業で活発になり、大企業やその
グループ内で利用される「内向けのSaaS」でまずは利用
されるようになるでしょう。デスクトップ環境とアプリ
をSaaS的に提供できれば、クライアントPC台数の多い
大企業では運用管理負担軽減やセキュリティ強化の面で
多大なメリットを享受できるからです。
仮想化はサーバでの話題が注目されがちですが、来年
あたりからはデスクトップ仮想化とアプリケーション
配信が目玉になっていくのではないかと思います。