ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

きちんと説明するということ



最近、特に思うのが「何故そうなのか?」ということを
きちんと相手に説明することが大切だということです。


「貴方は営業だから、技術的なことはわからないだろう。
 でもとにかく、この部分はこの仕様で行くしかない」
というプログラマの発言や
「お前は経験が少ないからまだわからないだろうが、今
 はこうした組織運営をするのが成功する唯一の道だ」
というリーダーの見解に時折遭遇することがあります。


その場面で、
「何故そうなのか、かいつまんで教えてもらえませんか?」
と尋ねても
「技術的なことで、説明すると何時間もかかるから無理だ」
とか
「今のお前のレベルではオレの思想はとうてい理解できない」
と言って会話が終わってしまいます(T_T)


別に突っ込みを入れたいわけではなく、純粋に何故なのか
を知りたいと思うのですが、どうにも教えてもらえません。


ですが、こういうケースに限って実際に仕上がってくる
プログラムがバグだらけであったり、部下は組織運営の
方法に疑問符の連続だったりするケースが多いように思
います。


ひょっとして、話をしている当人のアタマの中もきちんと
整理されておらず、「どんな仕様なのか」「どんな組織運
営方針なのか」といったことがボヤっとしたままなのでは
ないかという印象を思わず抱いてしまいます。


素晴らしい成果を出す人は他人への説明もとても上手です。
相手が未熟な若輩者であろうと、専門知識の全くない素人
だろうと、相手によって適切に言葉を選択して平易かつ端
的に説明をしてくれます。だからお客様や営業もその仕様
に心底納得できますし、部下もリーダーの打ち出した方針
の真意を汲み取って業務に励むことができます。


一昔前の体育会系のノリで「あれこれ考えず、とにかく今
はオレのやり方に黙って従っていればうまく行く!」では
プログラム開発も組織運営もうまくいかないのではないか
という気がしています。


『自分のプランの骨子をかいつまんで一言で話せないとし
たら、まだ自分の中で練りが足らないと思いなさい』とい
うフレーズはビジネス書などに決まって書いてあることで
すが、結局そういうことなのかなぁと感じます。


もしそうだとすると、上記のようなことを尊大な態度で主
張するということは自らがノーアイデアで思考がボンヤリ
としているということを自覚がないままに声高く宣言して
いるのと同じになってしまいます。


こうした場面に遭遇すると、自分も無意識の内にそうした
物言いをしてしまっていないかと気になります。言葉に発
しないまでも、自分の意図がうまく伝わらないことを心の
中で相手のせいにしてしまっていて、それが薄っすらと態
度に出てしまうといったようなことを自分でも気づかない
うちにやってしまっているかも知れません。


「相手を選ばず、如何に平易かつ端的に説明できるかが大事。
 それができない時は相手のせいにせず、自分の理解不足・
 思慮不足と考えて、より理解力や表現力を高めるように努力
 すべし」
というのが最近肝に銘じている(けれど、まだまだできて
いない)事柄です。このBlogの文面もわかりにくかったり
読みにくかったりする部分が多々あるかと思います。少し
ずつですが日々精進を心がけておりますので、今後ともご
愛顧の程よろしくお願い申し上げます(^_^)