ZimbraがAjaxベースの新たなフレームワークを開発中のようです。
http://www.zimbra.com/blog/archives/2006/04/zimbra_ale-ajax_linking_and_embedding.html
「ALE(Ajax Linking and Embedding)」と呼ぶのですが、
AjaxでありながらOLEのLinking/Embeddingができるという
ちょっと驚きのフレームワークです。
上記Blogには画面ショットが掲載されています。
スプレッドシートが埋め込まれたドキュメントを編集モード
(Blogでは「Design Mode」と呼んでいます)にすると、
Windowsデスクトップのインラインアクティベーションのように
土台のドキュメントと同様に埋め込まれたスプレッドシートに
対しても編集が可能になります。現段階ではごく簡単なドラフト
しか出されていないので詳細は不明ですが、インラインフレーム
を利用しているみたいです。
当初のリリースではシリアライズ/デシリアライズ及び
コンポーネントとフレームワーク間の簡単な連携のみ
ということで、Windowsに喩えるならばDDEの段階という
ことのようです。
近い将来、ブラウザ上でOLEと同様のことができるようになると
CMSや文書管理といったコンテンツ管理系のアプリケーションは
もちろん、メールについても「添付ファイル」という考え方自体
を変えてしまう可能性も秘めているように感じます。
競合としては当然ながらMS Officeアプリケーションが挙がりますが
「オフラインでの利用が可能か?」という点がやはり気になります。
この点についても検討はなされているとのことで、クライアント側
にプロクシを設けておき、オンラインになった時点で同期を取ると
いうスタイルを考えているとのことです。ちょうど以前にも書いた
IBM Workplaceの「プチJ2EE」の手法と同じといえるかと思います。
「MicrosoftはLive戦略を打ち出していはいるけれども、
OS依存度が高いことは否めない」
「Googleについては個々のサービスがバラバラに提供されていて
まとまりがない」
ということで、オープンスタンダードに基づいたAjaxベースの
『クライアントサイドマッシュアップフレームワーク』(勝手に命名してます)
を目指しているといえるかと思います。
ALEの今後の動きに要注目です。