ゆーたんのつぶやき

株式会社ノークリサーチにてIT関連のシニアアナリストとして活動しています。

中堅・中小企業にとってのWindows7



ZDNetジャパンのWindows7特集にコメントを
寄稿させていただきました。
http://japan.zdnet.com/sp/feature/windows-7-launch-2009/story/0,3800101346,20402213,00.htm


Windows7に限ったことではありませんが、
WindowsOSではクライアントPCの運用管理
を便利にするツールが提供されています。


IT管理担当者にある程度スキルがある場合は
そうしたツールを使いこなし、極力コストを
抑えつつ、効果のある運用を実現している例
も少なくありません。


そうしたツール群がOS本体に組み入れられ、
使い勝手も改善されれば、中堅・中小企業
にとってはプラスといえます。


今回、Windows7で導入された運用管理に関連
する機能の多くはEnterprise版でないと利用
できません。「Enterprise」という名称だけ
を考えると、中堅・中小企業には無縁である
ように思えてしまいますが、提供される機能
を考慮して、適切なエディションを選ぶこと
が大切ではないかと考えています。


ただし、Windows7の導入を検討している中堅・
中小企業にとって大きな関門が一つあります。
Windows XPからのアップグレードインストール
がサポートされていないという点です。


必要となるH/Wスペックであったり、XPモード
による下位互換性確保といった点でXP環境から
の移行についてはVistaの時よりもかなり配慮
がなされています。


ですが、データを退避させた上でアプリケーション
を再インストールするとなると、人手の少ない中小
企業にとっては敷居が高くなります。


マイクロソフトからはWindows XPからWindows 7への
アップグレードに関する手順やツールが以下のように
提供されています。
http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows7/help/upgrading-from-windows-xp-to-windows-7


Vista飛ばし」をしたクライアントPCの多くは
H/Wスペックもやや低く、今後のことを考えると
刷新してしまった方が良いという見方もあるかと
思います。ですが、選択肢が多いに越したことは
ないので、次回のサービスパックなどで何らかの
アップグレード手段が提供されると、Windows7
普及も加速するのではないかと思います。